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ヒソップ
	エッセンシャルオイル(精油)			
	
	ヒソップ HYSSOP		
	学名:	Hyssopus officinalis		
	科名:	シソ科		
	種類:	草木		
	抽出部分:	葉および開いた芽		
	抽出方法:	水蒸気蒸留法		
	
【 原産地・分布・生産地域 】
	原産は地中海地方およびアジアの温帯地域になります。
現在はその他アメリカやロシア、ヨーロッパ各地に生育しています。		
	
【 芳香の系統・特色・表現、精油の色 】  	ハーブ(ハーバル)系
淡い黄色から無色、あるいは緑色をしています。
温かい、甘い、ややカンファー調の、スパイシーな、
しみとおるような、ハーブ調の香りがします。		
	
ノート(香りの種類):	ミドルノート		
	香りの度合い:	強		
	
【 主要成分 】
	カンホン、イソカンホン、エストラゴール、ボルネオール、ゲラニオール、
リナロール、リモネン、ピネン、カジネン、ツジョン、ピノカンフェン、
ミルセン、カリオフィレンなど。		
	
◎ 心への癒し ◎
	不安、神経性の緊張、ストレス症状に。		
	
☆ 身体への効能・効果・効用 ☆
	疲労に。		
		風邪、インフルエンザに。		
		特にウィルス性の感染症に効果あり。		
		咳、百日咳、喘息、気管支炎に。		
		カタル症状に。		
		喉の痛み、扁桃炎に。		
		リューマチ、関節炎、通風に。		
		疝痛、消化不良に。		
		低血圧に。		
		(高血圧に。<↓注意・禁忌を参照のこと>)		
	
○ 肌へ ○
	傷、切り傷に。		
		内出血、炎症、皮膚炎に。		
		湿疹に。		
	
♀ 女性のために ♀
	月経過多に。		
		無月経に。		
		こしけ(白帯下)に。		
	
【 アロマテラピーでの作用 】
	鎮静、神経鎮静、鎮痙、鎮咳、神経強壮、心臓および循環器系の強壮、
発汗、解熱、血圧降下、血圧上昇、駆風、消化、健胃、利尿、去痰、
消散、消毒、抗ウィルス、抗胸部感染、抗神経障害、抗リューマチ、
殺バクテリア、殺菌、駆虫、
頭脳明晰化、頭部疾患の回復、傷の回復(癒傷)、皮膚軟化、瘢痕形成、収斂、
疾患予防、月経促進作用があります。		
	
【 ▼ 注意と禁忌事項 ▼ 】
	妊娠中および癲癇の方は使用できません。		
		<↑また、文献によっては「高血圧の方も避けるべき」と書かれている場合もあります。>		
		
ヒソップは非常に強力なエッセンシャルオイルの一つです。
また、精油成分のピノカンフェンには比較的毒性がありますので注意が必要です。
(なお、刺激性および感作作用はありません)
		子供への使用もなるべく避けたほうが良いでしょう。
		使用量は少なめに、また頻度も適度に留めてください。
	
相性の良いエッセンシャルオイル(精油)
	ラベンダー、ローズマリー、アンジェリカ、セージ、クラリーセージ、ゼラニウム、
フェンネル、セロリ、マートル、ベイローレル、メリッサ(レモンバーム)など。
タンジェリン、オレンジなどのシトラス(柑橘)系の精油とも相性が良いでしょう。
	
ちょこっと小話を (^o^)ヒソップの名前は“Azob”、ギリシャ語で言うアゾブ、ヘブライ語でのエゾブに由来します。
ヒソップの名は聖書にも見られるほど有名です。
ただ実際、聖書に載っている植物はHyssopus officinalisとは別の、野生のマジョラムか
あるいはオレガノ(おそらくOriganum syriacum)かと考えられています。
とは言っても古来、薬として重宝されたハーブであることは間違いありません。
そのデオドランド効果からも神聖な寺院の清浄化に使われ、聖なる植物とされました。
ヨハネ伝によりますと、イエスが十字架にかけられた時の事。
酢を含ませたスポンジがイエスに渡されたのですが、
それはヒソップの枝に取り付けられていました。
また旧約聖書の詩篇中にはこんな記述があります。
「ヒソプをもって私の罪を取り除いてください。
それにより私はきれいになることが出来るでしょう。」
これは、ヒソップの持つ浄化作用を表しているとも考えられています。
ヒソップの効果は昔から良く知られ、主に呼吸器系の症状に用いられてきました。
外用としても傷や内出血、リューマチおよび耳や歯の鎮痛にも、
また血圧の正常化、ヒステリーなどの神経強壮としても使われています。
この植物をヨーロッパに持ち込んだのは修道士、
ベネディクト会の修道士達が、リキュール造りに使ったようです。
中世にはシラミを追い払うため、ヒソップを撒き散らしたりもしました。
ヒソップはほぼ常緑で、美しい多年生の植物です。
高さは60cmほど、そして小さな紫がかった青色の花を咲かせます。
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